∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

大飯が動く(その1)

【再稼働ほぼ決定】


 福井県大飯原発の再稼働がほぼ決まりそうです。先日、首相が国としての原発再稼働への強い意思表示をしたのを受け、あとは県や市の最終判断が出ればということですが、事実上の再稼働決定でしょう。
 昨年3月の東北大震災による原発事故後1年6カ月。定期検査で順に稼働停止し、すべての原発が停止していた日本に再度「原子力の火」が燈ることになります。
 この1年6カ月、脱原発、反原発代替エネルギー地震のメカニズムに対しての再考察、危機管理体制の見直し、異常なほどの節電など新たな考え方と舞台で生き抜いていくための大きな胎動が始まりました。しかし、見えてきたのは社会生活そのものに横たわっていた矛盾と世論として集約できない方向性、承服できないが理解しなければいけない事実。そんな割り切れない現実ばかりです。
 しかも、第二次世界大戦後最大の国難に直面しているのも関わらず、強いリーダーシップを発揮できなかった政治力の脆弱さまで露見してしまいました。
 これまで日本がいかに「ぬるま湯」のなかで成長してきたかを自然が教えてくれたのかもしれません。


 それにしても、再稼働へ至る道筋がすべて「机上論」で終わっていることが気になります。極めて大きな自然災害時にはこれだけの安全対策が必要ということは大雑把ではあるものの出揃ってきたように思われます。しかし、今必要なのは「目に見える設備や方策」のはず。従来想定外とされてきた危険性にまで対応した対策が取られた、あるいは着工したという事実があれば、まだ納得できますが今のところ、原発関連対策は水面下でしか動いていないように感じます。
 これでは見えない不安感でヒステリックになりがちな庶民が納得するはずはないでしょう。停電が起こるとか、一層不景気になるといった「恫喝」めいた説得ではいずれ不満が爆発する時がくるのではないでしょうか。(続く)


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