∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

久々、驚きました

安藤美姫出産】


 昨夜のニュースショーの中でフィギュアスケート安藤美姫選手が4月に女の子を出産したと告白した瞬間、ツイッターでは彼女の話題で埋め尽くされました。しかも父親の発表はなし。結婚もまだ。来年のオリンピックに出場したあとで結論を出すとのこと。つまり未婚の母の道を歩み始めたわけです。


 この話題を知った時、最初に思い出したのは、40数年前、とある出版社で働いていた編集者が周囲の同僚も気が付かないうちに出産したという“事件”でした。僕の記憶も漠然としたものになってしまいましたが、聞くところによると、たしか彼女は「仕事がしたい」「出産することくらいで私は負けない」という悲壮な決意で産んだと記憶しています。
 それに比べ、今回の安藤選手の場合は「赤ちゃんにさよならしたくない」という母性本能からの出産だったとのこと。


 出産を隠すことまでしなければ社会でのアイデンティティを確立出来なかった時代との違いも感慨深いものがありますが、それとは別に、あと二つ、ビックリしたことがありました。


 ひとつは4月に出産して5月にフィギュアスケートのグランプリシリーズに登場、少しふっくらとしてはいるものの往年の技を披露したということ。
 出産して一カ月で世界でも評価されるような演技ができるほど女性の身体って頑丈に出来ているのでしょうか。それとも彼女の体力がスバ抜けているのでしょうか。僕が知っている限りでは、彼女が特別だと思うのですが。
 そしてもうひとつ。おなかが大きくなり始めた頃から数えてここまで約十カ月だとして、その間よく情報が秘匿させてきたなということも大きな驚きです。近親者は黙っているとして、スケート関係者、スポーツ系の報道関係者など全員が知らなかったということは考えられません。きっと数人は知っていたはず。その人たちはよくぞここまで黙っていたなと感心しました。よほど安藤選手が好意的に見られていなければ、こうはならなかったと思っています。
 同時に「自身の言葉で告白するまで待っているからね」という確約があったのではと勘繰ってしまいました。僕にとっては、スポーツ・ジャーナリズムって“口が堅いんだ”と改めて感心した“事件”です。


 スクープされた他の報道関係者がプラスアルファとして伝えた「父親は日本人のプロスケーター」という情報が“付け足し情報”に思えて空しく感じてしまうのはどうしてでしょう。


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