∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

オリンピック招致

【海外の記者の皆様へ】


 2020年のオリンピックの開催地を決定するIOC総会がアルゼンチンで行われています。前回の招致活動と違い、都知事をはじめとして選りすぐりの招致メンバーが苦手としていたロビー活動、プレゼンテーションなどに取り組んでいるようです。
 そんななか行われた記者会見で海外の記者の皆さんから「放射能は大丈夫か」「汚染水はどうなるのか」という質問が相次いだとか。


 記者の皆さん、IOCの招致委員の皆さん、ご心配なく。東京がオリンピック開催地と決定された途端、日本は「オリンピック体制にシフト」しますから。


 終戦後19年。いまでは歴史の一ページになってしまった前回の東京オリンピックの時、日本は決定から5年間で東京、いや、日本を大改造してしまいました。
 新幹線、首都高速、モノレール、下水道、ゴミ処理などの大規模インフラ整備から日常生活のライフスタイル向上まで。
 「海外からのお客様に“すばらしき日本”を体験してもらう」ことを精神的な旗印として、なりふり構わず改造してきました。法律も公共性も何もかも捻じ曲げてでも“すばらしき日本”を演出するための努力を惜しまないのが日本なのです。もちろん報道機関も基本的には“成功あるのみ”に進路を変更します。


 そんな日本です。今は汚染水処理が進んでいませんが、必ず有効な手段を見つけ出して、突貫工事で処理してしまうのが日本です。当然、汚染水処理の周辺対策も同様。数日前に政府が汚染水処理を国主導で行うと発表したことをみても、「オリンピックのためならなんでもヤルゾ」の姿勢がお判りいただけるのではないでしょうか。大気中の放射能に関しても、必要なら巨大なシェルターだってなんだって作るはずです。
 経済的に低迷した20数年。未曾有のの大事故。すべてを解決してくれるのがオリンピックなのです。オリンピック後がどうなるかはさておき、まずは開催。開催までの8年間で日本の現状を一変させて、もう一度「奇跡の国、日本」をご覧いただくために、日本は超法規的にオールジャパンの勢力をつぎ込みます。


 記者の皆さん、委員の皆さん。どうぞご心配なく、日本を選んでください。


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