【何か面白いことありませんかねえ】
毎日何かに追われながら生きていると思いながら過ごしていた頃、会うたびに「何か面白いことありませんかねえ」と聞いてくる人間がいました。
僕はその言葉を聞くたびに「そんなに面白いことってないよ」と答えていましたが、今では、あの時の答えは間違っていたなと思うようになっています。
けっして時間が有り余るほどヒマではなかったはずの彼は、仕事にあぶれていたわけではなく、常に変化や新しい刺激を求めていたのでしょう。それなのに僕は彼に刺激を与えることができなかったわけです。
そんな彼の心情が判るようになった今、自らを振り返ってみると自分自身が「何か面白いことありませんかねえ」症候群に侵されていることに愕然としています。
毎日、粛々淡々とやるべきことをこなすだけで終わらせて自分を枠の中に閉じ込めてしまうのは、安定感はあっても拡張性はないと思ってしまうんです。
自分の心の中に常に飢餓感を持ち続け、次の舞台を目指す。これこそ僕にとっては人生のエネルギーだと大袈裟に思ってしまうこともしばしばです。
次を探せ。特に、淡々と仕事を終えた今日のような日にはこんなことを思ってしまいます。
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