【瀧口修造と彼が見つめた作家たち】
3連休の最終日は久しぶりに東京国立近代美術館へ。いつもは月曜閉館の美術館でも開いているから祝日の月曜日は大好きです。
日本にシュールレアリスムを紹介した詩人であり、芸術家であり、美術評論家であり、アンドレ・ブルトンの翻訳家でもある瀧口修造と、彼とともに時代を築き上げた作家たちの作品を集めた小規模の企画展が近代美術館で行われています。
実は1カ月ほど前、その企画展で学生時代の恩師の作品も展示されているというのを聞き込み、数十年ぶりに恩師の作品と出会えるのならとその機会を探っていました。
小規模な企画展という断りがあるものながら内容は充実。我が師、大辻清司氏の写真以外に、マックス・エルンスト、ウジェーヌ・アッジェ、瑛九、赤瀬川原平、奈良美智など、シュールレアリスムやアヴァンギャルドの初期から現代に至る前衛作家の作品がコンパクトに纏められた秀逸な企画展と言ってもいいと感じながら観せてもらいました。
ちなみに、ビデオの創世記に僕にその作品作りを教えくださった山口勝弘氏と大辻清司氏の共作に出会えるなんて思いも掛けませんでした。
美術館に入って汗が引くまでしばらく休憩を取らないと観て回ることも出来ないほどの汗だく状態でしたが、暑さに負けず行って大正解。
コンピレーション展の楽しさも味あわせてもらったし、約40年ぶりに大辻氏の写真を観て、氏が説かれた「今そこにあるもの」という写真への向き合い方も再確認出来たように感じています。……ちょっとだけ消化不良ですが。
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