∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

今年は三の酉まで

【11月1日、13日、25日】

 とうとう11月になりました。今年もあと2カ月。あっという間に除夜の鐘が聞こえてくる時期になってしまいました。
 年の瀬を感じさせる行事の先陣を飾るのが『酉の市』です。親しみを込めて「おとりさま」とも言われています。

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 日本武尊ヤマトタケルノミコト)が東夷征討の戦勝のお礼参りをした日が11月の酉の日だったというのがこのお祭の起源ですが、今では、開運、蓄財、商売繁昌にご利益のある年の瀬の行事として関東を中心に定着しているのはご存知のとおりです。
 神社が用意したお守りが「かっこめ」と呼ばれる小さな熊手ですが、境内にズラッと並んだ店で売られている縁起の良い飾り物で飾り立てた大きな「熊手」のほうが有名でしょう。

 酉の市は、11月の「酉の日」の回数によって二の酉までか三の酉までかが違ってきますが、下町に伝わる教えでは「三の酉」まである年は寒く、火事が多いと言われています。

 ちなみに、浅草の酉の市は三ノ輪近くの鳳神社で開催されますが、すぐ隣には酉の寺・長国寺が。そちらにもお参りするのが作法でしょう。

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 かれこれ40年以上、欠かさずにお参りしている酉の市。例年ならその年最後の酉の日にお参りするのですが、悶々、鬱々と日々を過ごすことが多くなっている今年は「残り福」を狙わず、景気づけに一の酉にお参りしました。それも早朝。大混雑必至な酉の市で一番静かな時間帯です。時間を掛けてお参りしたい僕は、ほとんどの熊手屋さんや縁日屋台が休憩中で人もまばらな早朝こそ「神様を独り占め」出来る時間帯だと信じています。

 実は、お参りをしている時に「かっこめ」の姿が頭の片隅に浮かんできたんです。こんなことは初めてですが、きっと良きことが起こるはずと勝手に喜んでいます。
 お参りから帰って、そんな「かっこめ」を飾り、スッキリした気分になっています。

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