∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 一葉落ちて天下の秋を知る ≡≡

ふたつの重要選挙区での敗退

 統一地方選後半と同時に行われた衆議院補欠選挙自民党の公認候補が大阪12区と沖縄3区それぞれで敗れました。二階幹事長などの自民党幹部は“お約束”の「厳粛に受け止めて……」と発言していましたが、それだけで済むのでしょうか。

 大阪都構想を掲げる日本維新の会大阪市長大阪府知事に引き続いて衆議院議員までも占めることになった大阪。
 主要野党連合の支援を受けた無所属新人が普天間基地辺野古移転だけでなく基地問題の抜本的な改革を掲げて当選した沖縄。

 どちらも政治的に極めて重要でセンシティブな立場にある選挙区です。その他の都市で安定数を確保しているとはいっても、抱えている問題の重要度が違うのではないでしょうか。

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 ──一葉落ちて天下の秋を知る──

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 ことわざにこんな言葉があります。中国の古典『淮南子(えなんじ)』を出典とする意訳で、意味は「青桐の一葉が落ちるのを見て、秋の訪れを知る。わずかな前兆を見て、後に起きることを予知することのたとえ」とされています。つまり、小さな落ち度や取りこぼしが取り返しのつかない不覚を生むということを表した言葉です。

 このところ、閣僚の辞任騒ぎが続いているうえに、選挙の重要区での敗退まで。こんなに「政」からも「民」からも意に反したことが起こっている事実を「厳粛に受け止めて」程度の言葉で表しているようでは先行き不安と感じているのは僕だけではないはずです。
 もっとも、不甲斐なく「なんでも反対」しか反論を述べない野党が相手だけに政権だけは維持できるでしょうが、安定した運営は危うくなるのではないでしょうか。

 今回のふたつの当選が導き出すであろう“勢い”がこの夏の参議院選挙にどんな影響を及ぼすのか、……ちょっとした見ものになりそうです。

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