明日からのG20は予行演習
学校は休校。高速道路は通行禁止。自宅付近でもIDカードの提示。明日からのG20に向けて大阪、いや、京阪神の警備は厳戒態勢になっているようです。
東京でもパトカーの数も自転車に乗った警察官も異様なほど増えています。もちろん、1カ月ほど前から始まった各駅の内外の警備に従事している警備員の皆さんの表情も厳しさを増しているように感じています。
私事ながら、阪神間に住む僕の親戚も休暇を取ったり、戸惑ったり、諦めたりと、初めての経験になんとか自分を合わせようとしているようです。ここまでやれば万全という基準のない徹底的な警備体制を敷けば、当然こうなるだろうと想像はしていたけれど、ここまで厳しいとは、というのが本音ではないでしょうか。
20カ国以上の国のトップが一時に訪れると街はこうなるという実例と捉えて致し方なしと受け入れざるを得ないでしょう。
と、なると。ひょっとして、ひょっとして。あくまでもひょっとして
来年の東京オリンピックの警備もこんな感じになるんでしょうか。高速道路は通行禁止や公共交通機関の運行停止を始めとして、頻繁な職務質問や身分証明書の常時携帯が求められることになるんでしょうか。
G20のようなサミットと違い、オリンピックでは訪日外国人が極端に増えます。見方によっては“得体の知れないヤカラが列を成して街を闊歩する”ワケです。
応援と観光の両方が満喫できるまたとないチャンスに訪れる海外からの観光客と、万全な警備を敷きたい警備陣の間で軋轢が起こらないようにするにはどうするのでしょう。今回のサミットのような体制では立ち行かないものがあるように感じています。
なかには「御身大切、失策はハラキリ同然じゃ」とばかり、何もかもを規制しようとする警備陣がいるかもしれません。逆に、ホスピタリティ重視で自由に動き回って貰おうとする警備陣もいるかもしれません。
ボランティアスタッフも含めた一般庶民のように、テロの現実を体感したことのない人間が「行き過ぎた警備」とクレームを付けることだって充分に考えられます。
入場券発売も大切でしょうが、今回のG20を試金石にしたオリンピック向けの警備体制のアナウンスも欠かせないファクターです。庶民に警備とホスピタリティの関係を“刷り込み、納得”させる時期が間近に迫っているような気がしています。
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