∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 日暮里駅は大混乱 ≡≡

インバウンド客受難の日

 台風一過の今日。意外と都心部は被害が少なかったんだなと思いながら外出したところ、ご近所のお寺の古木が幹の先頭近くでへし折れていたり、どこかから飛んできた金属製の屋根がゴミの収集場所に置いてあったりとチラホラ被害を見かけましたが、あれだけの風が吹いてこの程度ならまずまずだなと感じていました。

 ところが12時頃にJR日暮里駅から電車に乗ろうとすると大変な混雑状態。朝のラッシュ時以外でこんなに日暮里駅が混雑しているのを見たのははじめてと言ってもいいくらいだったのです。

 特に、京成電鉄で成田から到着した旅行客はコンコースのいたる所で大きなスーツケースを横において座り込み、休憩しながら情報収集しているようだったのです。

 JRと京成電鉄が同じ駅ビルを使っている日暮里駅は、JR・京成ともに4カ国語のメッセージが流れる駅だし、足りないところは中国語やタガログ語がネイティブの通訳や英語の出来る駅員や警備員が総出で対応してくれる駅です。
 そんな駅なのに、スタッフの対応では足りなかったのか、スーツケースを持って超満員の電車に乗り込むなんてとても無理と感じた旅行客が多かったのでしょう。コンコースに戻って途方に暮れてしまったのだと思います。

 インバウンドを増やそうと種々の施策を打ち出すのはいいけれど、インフォメーションという「ホスピタリティの基本」が行き届かなければすべてが台無しになるもの。言葉だけでなく、その国の常識を理解していないと混乱するのは当たり前です。
 日暮里駅はともかくとして、成田での案内はどうなっていたのでしょう。電車の中でのアナウンスはどうだったんでしょう。外国語で交通状況をガイドするアプリをインストールするためのQRコードは空港や電車の車内各所に掲示されているのでしょうか。

 日常利用している者でも戸惑ってしまいそうな混雑だった今日。異国で迎えた最初の経験が“大混雑で電車に乗れない”というのは、きっと旅行客の記憶に残るはずです。

 首都圏の交通機関すべてで統一した基準を作り、少しでも安心して移動できるようにする作業が必要になっているのではないでしょうか。日常の利用客にとってもインバウンド客にとっても便利なインフォメーションシステムが生まれれば、今日のような混乱も少しは緩和されると思うのですが。

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