∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 警鐘を鳴らす停電被害 ≡≡

他人事では済まない大災害

 千葉県で起こっている大停電も今日で5日目っを迎えています。当初は「二日もあれば復旧するよ」というような声もあったようですが、被害状況を目の当たりにすればするほど被害の甚大さが浮かび上がってきているようです。

 これまでの大災害の場合、被災直後は被災者の救助や救援が優先されていたため、ここまで電力供給の問題が話題になったことはなかったのではないでしょうか。まずは救助、次に瓦礫の撤去、その後でライフラインの復旧というのが常道でした。しかし今回の災害は、これまでにない新たな試練を我々に叩きつけているような気がしています。

 細かなことを挙げていくとキリがありませんが、少なくとも、送電塔より街なかの電柱のほうが復旧に時間が掛かるということは初めて知りました。
 電柱を復旧するためには周囲の瓦礫や樹木を片付けることから始めなければいけない。そのためには通常の配電用以外の特殊な機材が必要。その機材を動かすためには専門の人間がいる。こんな図式になっているなんて、防災のエキスパート以外熟知していなかったのではないかと感じています。

 今回は千葉県全域が被災しましたが、もしこれが東京23区だったらどうなったでしょう。人口の密集度、街そのものの複雑さ、人間関係の希薄さ、日本語が不自由な人の多さなど、対応すべき点を挙げていくと膨大なものになるはずです。

 シミュレーションや知識の吸収などで大災害が起こってもある程度は対応出来ると過信せず、警鐘を鳴らし続けることしか、想像を絶するような被害になりかねない自然災害に立ち向かうスベはないのかもしれません。今回の千葉県の被害を「対岸の火事」と思っていると、命の危険を伴うような試練に晒されることになりかねません。
 今回の大停電は、災害対策はかなり進んできたと錯覚していた我々に新たな経験値を与えてくれたのではないでしょうか。

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