∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 制圧への闘い ≡≡

ウイルスも人心も

 新型コロナウイルスの感染者がたった数日で世界規模に拡大し、中国国内だけでなく世界各国で検疫・隔離などが繰り広げられるようになりました。

 そんななか、中国では武漢を中心にして軍隊が派遣されるようになったとか。医療関係者なら「なるほど」と理解できますが、軍隊が出動するとはさすが中国だとうなずいてしまいました。
 経済活動はもとより日常生活のすべてが停止させられた市民が抱くのは社会不安しかありません。そんな不安や鬱屈が引き起こすのは異常行動。特に“目標が定まらない暴動”は中国共産党率いる中央政府がなによりも恐れるところでしょう。軍隊を派遣してでも制圧すべしと考えたのでしょう。

 まさに「制圧すべきはウイルスと人心」。

 1,000人が収容できる隔離病棟が整った病院を更地からたった10日間ほどで建設する一方で、暴動にも備える。中国政府の筆舌に尽くしがたいような必死さは充分に理解できます。

 同様に、ここまでの措置は絶対的な命令権がなければ出来ないこと。中国以外の国でこんな政策をとれば政府に対して非難が集中されるはずです。

 たとえば、東京で未知のウイルスが発見されて世界的に拡散したと仮定しても、交通網の遮断や暴動鎮圧を予見した機動隊の動員はよほどのことがない限り発令されないでしょう。発令されたとしても、封鎖エリアで活動する人々へのケアが考慮された条件付きのものになるのは確実でしょう。市民に対してなんの保障も与えないまま施策を強行するなんて愚策中の愚策と非難轟々になるのは目に見えています。

 今のところは「ウイルスを制圧するためには戒厳令前夜と取られるような強攻策もやむ無し」と理解しておくしかないのでしょうか。

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