∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 英国のEU離脱 ≡≡

「孤高を保つために選んだ綱渡り」なのか

 拡大し続ける新型コロナウイルス脅威との闘いが続き、次々と新しい展開が伝えられていますが、その陰に隠れてしまったかのような扱いながら“英国のEU離脱”という極めて大きな節目が伝えられています。

 「国民投票EUを離脱することが決まったなんてウソだろ」と思っていたら、その結果が出た直後からは「エッ、残留するの。国民投票はどうなるの」と思わせてみたり、首相交代を経た最後には「合意なき離脱なんて荒業ってアリ?」と驚かせるような方針が主流を占めるようなことになったり。
 ここ3~4年の英国は、外野から見ていると“右往左往の迷走状態”あるいは“世代間闘争”のように見えていました。ときには“小うるさい連れ合いとの離婚騒動”なのかと思ったこともありました。

 離脱が実行された今、僕が一番気になっているのは「離脱した後、どうなるの」ということです。今年中は移行期間に位置づけられているようなので、表立った変化はないでしょうが、来年以降はどうなるのでしょう。

 流入し続けている難民問題は沈静化するかもしれませんが、巨大な共同体だからこそ実現していた経済は右肩上がりに方向転換できるのでしょうか。自動車産業をはじめとした企業のヨーロッパ大陸への移転に耐えられるのか、舵取りは大丈夫なんでしょうか。

 いまだ離脱に納得していないスコットランドとの関係はどうなるのでしょう。
 もともと「イングランドウエールズブリテン」だったところにスコットランドが加わってグレート・ブリテンになり、その後、北アイルランドが加わってUnited Kingdom of Great Britain and Nothern Ireland:UKになったという国で「私はイギリス人ではなくスコットランド人です」というくらい誇り高き人々とどうやって良好な関係を保ち続けていけるのか、正直言って疑問です。

 改めて言わせてもらいます。「EU離脱って、ほんと?」。

 「孤高を保つために選んだ綱渡り」と言ってもいいような今回の離脱にどんな結末が待っているのでしょう。またひとつ注目しておきたい事項が増えたようです。

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