∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ コロナを侮るな ≡≡

何度でも言わせてください

 約1カ月前に「これからの1~2週間が急速な拡大化収束かの瀬戸際」という総理からのメッセージが出た頃から新型コロナウイルスへの視線が「政治」から「医療」へと徐々にシフトしてきたように感じています。
 言い換えると、今や「政治」は経済問題や社会保障、そしてオリンピック開催に移り、医療分野は感染症の専門家が報告と注意喚起を繰り返すようなスタイルに変わってきたと言えるのではと感じているわけです。

 そんな感染症の専門家から「オーバーシュート」なる言葉が発せられました。特に大都市部を中心にして、ある時突然、爆発的に患者が急増する状態を指す言葉だとか。

 今は「なんとか持ちこたえている状態」だが、万一、何らかの要因が組み合わさると「ある日突然流行が急拡大する状態」になりかねないということのようですが、まだ切実な言葉として我々に届いていないような気がしています。

 初期の武漢や現在のイタリアのように、日本でも「ある日突然、適切な医療が受けられなくなったり、都市が封鎖されたりする」状態を切実な問題としてイメージしろと言われても実感するには時間が掛かりそうです。……ひょっとすると、本当にオーバーシュートしてしまい、有無を言わせない状態になるかもしれませんが。

 目先の問題を対症療法的に解決しようとする政治家と違い、研究成果を作為なく正直に伝えようとしている専門家が発信している瀬戸際状態だというのに、我々は真剣に新型コロナウイルスと向き合っているでしょうか。僕自身も含めて「そうなんだあ」と他人事のように感じているところがあるのではないでしょうか。

 感染症そのものとそこから派生する不安や恐怖を取り除くことに注力しないことには、先に進めない状態なんだと改めて心に“クサビ”を打ち込む時が来ているのではないでしょうか。

 今、新型コロナウイルスと真摯に向き合わなければ、政治が対処している経済の崩壊、社会保障の枠組みの崩壊、あるいはオリンピックの開催なんてどこかに飛んでいってしまうような気がしてなりません。

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