∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ お米屋さんにて ≡≡

来月からは順次新米に

 いつもの三ノ輪のお米屋さんで、
 いつものおばさんから「前回と同じものにしますか」と聞かれ、
 いつもどおりの七分搗きで精米してもらう。

 かれこれ20年近い付き合いになる下町の小さなお米屋さんで、暑い夏に合う『ゆめぴりか』と『こしひかり』をメインにしたブレンド米を買ってきました。

 精米中に「来月から順次新米に切り替わりますよ」とアナウンスされ、気が付きました。もう秋なんですね。


 秋味といえばサンマだとか、松茸だとか言われることが多いなか、僕は日本の秋を象徴する食材といえば新米だと確信しています。

 たとえばフランスでのワインと同じように、日本では米ほど細かく区分され、厳しく吟味されてきたものはないと言っても過言ではないでしょう。
 そんな米にうるさい国で「新米」は特別の意味合いをもつものです。
 離乳食を食べ始めた頃から食べ続けてきた味蕾は敏感に味を判断するし、「新米」という言葉を見聞きすると“美味い”と自動的に反応するDNAも埋め込まれているし。こんな食材はほかにはないと思います。

 “おかず”というのが米を旨く食べるための食材であることを思い出せばお分かりのように、日本の「食」には米がないと始まりません。
 そんな米文化は日本人の精神性に極めて大きな影響を与え、社会的な序列や経済生活、あるいは文化の熟成まで大きな役割を果たしてきました。

 キャッチコピー風に言えば「米こそ日本である」といってもいいでしょう。

 そんな米社会での「新米」の季節到来。楽しみにしておきます。

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