∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ アメリカに理性が戻ってくる ≡≡

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アメリカ大統領選挙

 直感的に「なんということになったんだ。この悪夢は4年間で終わってほしい」と思ってから4年。やっとアメリカの次期大統領が決まりそうになってきた。
 「なってきた」と曖昧な言い方しか出来ないのはなんとももどかしい限りだが、これまでの4年間のことを考えれば我慢も出来るというもの。あと少しでアメリカに理性や自制心などに裏打ちされた自由が戻ってくると確信している。

 これまでの4年間のアメリカの政治を言葉で表したとき、思い浮かべるのが「言葉の暴力」「いわれなき差別」「ポピュリズム」「虚言」「捏造」「醜悪」などなど否定的なものしか出てこなかった。
 穿った見方をすれば、大統領の言動をきっかけにしてアメリカ人の深層心理が歪んだ形で浮かび上がってきたということになるのかもしれない。
 しかし素直に考えれば「洗脳されていた」とか「悪夢のなかにいた」と言ったほうが良さそうな気がする。

 極端な例だが、いまだに「奴隷州と自由州」という因習が残っているのをみても分かるように、アメリカはもともと出自や思想が異なる人々がそれぞれのテリトリーを作っていたものがひとつにまとまった国である。
 地域差が大きいのは当然だし、ひと言で国民性を言い表すのも困難という、いわば複雑な国である。だからこそ、敵対することの愚かさや人を貶める醜悪さを否定し、お互いを認め合わないことには生活そのものが成り立たないことをよく知っているはずである。この認め合う精神がアメリカの良心の根底にあると私は信じている。
 だからこそ、自らの秀でた能力や高い理性を表す人間には心からの敬意を払いつつ、積極的に自由な言動や表現を保護してきたのではないだろうか。

 アメリカの良心が根底から覆された4年間を払拭するには、苦痛を伴う行動が必要かもしれない。
 しかしそれも「気さく」「おおらか」「他人に迷惑を掛けない範囲の自由」で代表されるようなアメリカを取り戻すための試練。結果的には、より強いアメリカが現れるのではないだろうか。

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