∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 混乱の極地にあり ≡≡

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国がそう感じていると願いたい

 コロナ禍に対応するための「勝負の三週間」という号令が掛かって2週間以上が経過した。Go Toトラベルは継続させたままでも感染者が減少するという想定で始まった“勝負の時”だったが、結果は思わしくない。いや、はっきり言って“負け”である。

 個人的には、勢い込んだ掛け声ばかりが目立ち、腰の引けた支援策しか提示されなかったのが負けの原因だと思っている。

 まさか国政を担う政治家や官僚が「日本の場合は、誰もが理解できる具体的な支援がなくても、お願いベースの対策を何度繰り返しても大丈夫だろう」と考えていたわけではないはず。二度目以降のお願いは一回目よりお願いされる側のメリットがなければ効果はないという一般法則を知らなかったとは想像し難い。

 たしかに飲食業や観光業は裾野が極端に広い産業のため、川上を潤さない限り川下は干上がってしまう産業である。普段は目に見えない業者や生産者まで含めれば、非常に多くの人々がホテル・旅館や実店舗の売上に頼っている。Go Toキャンペーンはそんな隠れた存在の人々の生活まで見据えたものだったと思う。

 しかし現実は、コロナと経済の両方から重篤な罹患宣告を受けそうな状況に陥っているのではないだろうか。このままでは“コロナと共生”という掛け声が負の言葉になってしまうかもしれない。

 こうなってくると、満足な支援や眼を見張るような施策が取れないが、ここを乗り越えれば、数週間後にはこういう未来が見えてくるというような夢物語でも構わないのだ。切実な思いを込めた施策や訴えで国民を誘導しなければ、国と国民との距離は益々離れていくばかりである。こんな国と国民との間で起こる“三密回避”だけは御免被りたい。

 国は今が混乱の極地にあるということを自覚しているのだろうか。

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