一陽来復
新たな流れに切り替わる転換点
「冬至」。日南の限りを行て、日の短きの至りなれば也(暦便覧)。
一般的には一年でもっとも日照時間が短い日とされる日で、明日からは日が長くなり、一歩ずつ春に近づいていく、いわば上昇に向かう縁起のいい転換点の日である。
ちなみに、天文学上の日の出や日の入りから逆算すると、日照時間がもっとも短い日という通説は当てはまらない。暦はあくまでも暦と理解しておけばいいのだろう。
古来、暦では、冬至の(始まる)日は一年の始まりとされてきた。
なかでも、子年の冬至は新たな12年周期が始まる日とされ、これまでの12年間続いてきた気の流れが新たなものに切り替わる日と言われている。
また、冬至が「一陽来復(冬が終わり春が訪れ、新たな年が始まる時。悪気が続いてあと幸運に向かうこと。陰の気が終わり陽の気に変わる時)」と言われているのにも大きな意味がある。
冬至は一年の始まりであり、12年間続いた気の流れが新たなものに切り替わる日。そして、よくない事が続いてあとに良いことが巡ってくる日と暦では教えている。
つまり、コロナ禍に振り回された今年の冬至は極めて重要な転換点だと暦では教えているわけだ。
極めて個人的だが、今年だけは、暦を信じて世の中の流れが変わってくれることを切に望むようになってきた。
そろそろコロナ禍で明け暮れる日々とは決別して、新しい生活規範のなかで生き生きと生活できるようになってほしいものだ。
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