悲しくみっともない4年間が終わった
「やっとアメリカに正気が戻ってくる」。アメリカ大好き青少年として育った私は、今そんな不思議な感覚を味わっている。
驚きに始まり、唖然・疑問・反論・批判が続いたこの4年間、私は「これは攻撃的で利己的で扇動的な反面教師による勉強会なのだ」と理解して、受け入れようとしてきた。しかし、最後には卑怯でアンフェアで暴力的な言動がいかに危険なことなのかを知らされた。
「民主主義の脆さ」。「自由に欠かせないのは敬意と寛容」。「主張に必要なのは理性と論理」。特に、この3点については4年という歳月を掛けてじっくりと勉強させてもらったような気がしている。
民主主義や自由の意味をはき違え、見失ってしまったアメリカに本来の姿が戻ってくるには長い時間が掛かるだろう。しかし、健全さを取り戻すためのショートカットは存在しない。時間が掛かってもいいのだ。偏見や差別感が残ってもいいのだ。理性と敬意、理解と寛容の精神ででこれまで以上の姿になって復活することを願っている。
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