どうぞ、お好きに
緊急事態宣言下、自粛生活が続いている。飲食店の営業時間然り、テレワーク然り、黙食然り……。国民の誰もが経験したことのない我慢を繰り返しながら生活している。
しかし、政治家の“先生”方にとって今の暮らし方やルールは別世界のことらしい。たとえ銀座の高級クラブに夜遅く訪れても、直接会って現況を聞いていたという理由であれば営業時間短縮の範囲外だし、何があっても反省しているのひと言で事は収まると考えているようだ。トレンドワードを流用させてもらえば「上級国民」ならではの発想と行動ということになるだろう。
国会で追求された総理もさすがに陳謝し、処分も考えているようだったが、おそらく野党が納得するはずの“それなり”のもので終わらせ、仲間内の勇み足として終わらせるのではないだろうか。
政治家は言行不一致が基本。行動を観察してはいけないと悟っていれば苛つくこともなく「どうぞ、お好きに。庶民は決められたルールを守りますからご心配なく」となるのだろうが、どうしても反論したくなってしまう。もちろん腹の中で静かにだが。
政治家に限らず、昔からお山の大将対策の第一歩は「範を垂れるという意味が分からない人たちに何かを求めたり、苦言を呈したりしてはいけない」だと言われてきた。その法則を素直に受け入れられない私のほうに問題があるのだろうか。
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