♪梅は咲いたか、桜はまだかいな♪
で、今年は？
江戸端唄に謳われたように、江戸時代中頃からは日本人は、梅が咲き始めると桜の開花が待ち遠しくなるようになったようだ。たしかに、寒さ厳しい季節に咲く梅の花よりもポカポカ陽気のなかで愛でる桜のほうに人気が出るのも分からないでもない。
ところで、今日東京では春一番が吹き荒れた。気象庁が統計開始して以来もっとも早い発表だそうだ。私自身は思った以上に寒かったので真冬の寒風だと感じていたのだが、そうではなかったようだ。
寒くても“立春から春分までの期間に吹く強い南風”という定義さえ満たせば、コートを脱ぎたくなるほど暖かくなくても、春一番に認定されるのだという。
コロナ禍は続いても、春本番は確実にそこまでやってきている。
コロナ禍に振り回されるばかりで、季節を満喫する余裕を見失った生活を送っている自分が情けなくなってしまいそうだ。
思い出してみると、コロナ禍が始まった昨年の春先からは季節感を体感することがなくなってしまった。今年も罪悪感を抱きながら季節を感じないといけない一年になってしまうのだろうか。
古来から日本人は季節の移り変わりを楽しみながら生きてきた。そんな“らしさ”を取り戻すにはコロナ禍を徹底的に抑え込むことが先決。いましばらく我慢と節制に心掛けて季節の移り変わりを体感できる日々を取り戻そう。
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