∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 確かな情報と冷静な判断 ≡≡

f:id:Yutaka_TAWARA:20210201142659j:plain

ウワサに振り回されるな

 数日前、例の根岸の喫茶店でコーヒーブレイクしていたら、ひとりの老婦人が入ってきた。そして椅子に座るやいなや「ワクチンは効かないらしいから私は打たない」とをし始めた。そしてついには「ファイザーのワクチンを打つとコロナに罹るらしい」とも言い始めたのだ。
 まだ日本での接種が始まって間もないというのに、彼女はさも確実な情報だと言わんばかりに滔々と聞き込んできたウワサを話し続けていたのだが……。
 下町の小さな喫茶店の女将、というかオバちゃんが「そんな変なウワサに振り回されるたらダメよ。外国でもそんな話は出てないと思うよ」と話を完全否定し始めたのだ。
 それでも、その婦人は洗脳された人間のように否定し続け、ついには「何事も自己判断だからね」と思い詰めた口調で言い張りながら帰っていった。


 相手が強敵であればあるほど、人を手っ取り早く貶めたいときは、巧妙な捏造か行き過ぎた脚色で否定するか攻撃するのがもっとも効果的と言われている。
 この法則をワクチンに当てはめると、彼女はそんな悪意だけで作られたワナにまんまと引っかかったわけである。
 違った見方をすれば、強い不安を抱えた人ほど悪徳商法に騙され易いという典型的な例といってもいいのかもしれない。

 虚言を吹き込んだ人間は、混乱に乗じて扇動的なウワサを流すことがどれだけ罪深いことなのかを知ったうえで彼女を騙したのだろうか。それとも単純に、彼女の心理状態を見抜いたうえで、優越感や自己顕示欲、あるいは承認欲求を満たしたかったのだろうか。

 いずれにしても卑劣なやり口だ。

 混乱の時代こそ確かな情報と知識で自己防衛することが重要。老婦人の話を黙って聞きながら、私自身も妙なウワサに振り回されないようにしなければと改めて自戒してしまった。

[0220 - 3698]