痛い目に遭ったのに
気持ちは一気に前向きに
正直に言おう。
今日の午後、私は道に落ちていたペットボトルに自転車のハンドルを取られ、バランスを崩したため、乗ったまま横倒しになってしまった。
場所は台東区の永寿総合病院近く。台湾料理の老舗で海老ワンタン麺とルーロー飯(小)のランチセットを食べに行く途中だった。
自転車にダメージはなかったが、左臀部を痛打して、今も痛みとしこりが残っている。まさに出会い頭の“自損事故”である。
その場に座り込んで20分ほど痛みを堪えていたが、通り過ぎる人々の目が恥ずかしいというか、みっともなくて、何もなかったかのように振る舞いながら、その場を立ち去った。
それから数時間経った現在は、歩くのがギクシャクしているのと軽い痛みが残っている程度である。
フーーーー。やっちまったヨ。
“自転車に乗っていて、何かにぶつかったわけでもないのにコケてしまい、尻っペタをイヤというほど打ち、青タンを作ってしまう”なんて自転車の運転を覚えた子供の時以来である。
これだけ痛い目に遭ったら普通はクサクサしたり、八つ当たりしそうなもの。私も現場で座り込んでいた時はペットボトルを捨てた人間を恨みながら怒りをこらえていた。
ところが、である。
ランチを食べ、ヤボ用を済ませた頃から、妙に気持ちが晴れやかになってきたのだ。言い方を変えれば、取り憑いていたものが身体の中からスコンと抜け出ていったような感じになったと言ってもいいだろう。
モノゴトが動きそうで動かない状態に陥っていたのも、今日の“大コケ”を境にして変わっていくのではと思い始めている。そう、お気楽で呑気な自分が戻ってきたような気がしているのだ。後は“気がする”が“実感している”に変わってくれることを望むだけ。『禍を転じて福と為す』である。
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