主導権争いにしか見えないのはなぜ
今日の夕方、総理から一都三県に出されている緊急事態宣言の延長について2週間程度の延長も考えているという発表があった。
もともと一都三県の首長が延長やむ無しと考えていたようだし、日本医師会の会長も解除に否定的な発言をしていたし、世論も文句は言っても従わなばという傾向が強かったので、最終的にも正式に延長されていただろう。
となると、どうして総理は期限まであと4日というタイミングで延長論を発表したのだろう。
もっと前に意思表示していたら納得もできるが、ここまで判断を保留してきたのだから、まずは一都三県の要望を聞いてからというのがスジではないだろうか。
総理は政治的な主導権を握りたかったのではないだろうか。結論は同じなんだから周囲から言われる前に言っても問題はないと判断したのではないだろうか。
あえて言えば「首長や医師会から要望されて外堀を埋められる前に公言して主導権を取りたい」ということではないだろうか。つまり後手後手と言われ続けているのに嫌気が差して、ここは先手必勝でいこうとして政治的な判断をしたようにしかみえないのだ。
「周囲の意見を汲み取ったうえで新たな施策を加えて延長させることにした」ということなら理解度も高まるはずのに、これでは最高権力者による先制攻撃的な意見開陳でしかないとしか感じられない。
延長するかどうかが議題ではなくなった今、正式な発表の時には次なる舞台として新たな施策を加えて欲しいものである。
［0303 - 3709］
