アナフィラキシー騒動
コロナ用ワクチン接種が進むにつれて、報道では「欧米に比べてアナフィラキシー症状が多いのは問題だ」としきりに伝えるようになってきた。
そもそも日本人には合わないのではないかという問題提起にはじまって。女性に多いのは何故かという疑問を解明する答えを探したりと大騒ぎである。
一方国は「これまでは接種後、たとえ些細であっても体調に変化があった場合は報告してもらうようにしていたからとか「これからは世界基準を適用して、データの整合性を取るようにする」というような発表をしている。
私はこのアナフィラキシー騒動を“作られた報道”と“責任を取られたくない政府”が引き起こしたものだと感じている。特に報道は“否定的な視点で問題提起した印象操作”の側面が強いように感じている。
基本的に、誰もが投薬時の一般的な症状を示す“副反応”と、痙攣やショック症状、あるいは急激な血圧低下や意識朦朧とした症状などを示す“副作用”を混同しているのではないだろうか。
ちなみに、典型的なアナフィラキシーショックとは「現役時代、蜂に刺されてもなんともなかった養蜂家がリタイヤして何年も経ってミツバチに刺されたところ心臓発作で急死してしまう」といった症状である。
ところが、報道されている症状は微熱や腫れのような副反応ばかり。つまり、ほとんどが一般的な副反応で異常な副作用ではないようだ。
そもそも、どんなワクチン接種でも副反応(拒否反応)による違和感がつきもの。たとえばインフルエンザ・ワクチンでも微熱が出たり腫れたりするが、誰もアナフィラキシー症状が出たと大騒ぎはしない。ワクチン接種でショック死したなどとなったら、それこそ大騒ぎになるはずだ。
医療従事者に対するワクチン接種が進み、基礎データもそれなりに集まった今、そろそろ言葉の使い方の整理や、症状の世界標準化が必要なのではないだろうか。大袈裟であればいいというものではない。
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