∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 「台湾明記」の日米首脳会談 ≡≡

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▲『清明の候』‥清浄明潔・桜散る

最重要なのに関心はコロナ禍に

 報道陣も含めて関係者全員が事前にワクチンを2回ずつ受けて行われた日米首脳会談が終わった。
 その共同声明の中に盛り込まれた「台湾海峡の平和と安定……」という下りは、「インド太平洋」「東シナ海」「香港及び新疆ウイグル自治区」などの文言と同様に中国にとっては極めて刺激的な言葉だった。特に日中国交回復以来使われなかった「台湾」は波乱を呼ぶこと必至。これからの日中関係が悪化するのは間違いないだろう。
 とはいっても、尖閣諸島問題を抱えている日本にとってはいずれどこかで主張しなければいけなかった文言ばかりである。
 これまで触れられなかった問題に言及したのは、アメリカの主張に配慮したという説明で中国からの圧力を低減させられるのではと考えたからではないだろうか。
 直截な表現を求めるアメリカと、その姿勢を受け入れることで落とし所を作った日本という図式を作って、両国ともに収穫を得たというのが今回の協同宣言だったように感じている。

 そんな“波乱の予感”が起こっているというのに、報道はコロナ禍についてが圧倒的である。新規感染者増加、医療崩壊寸前、カラオケ禁止、外飲み禁止……。
 中国や台湾はこれからも政治交渉の余地がたっぷりあるのだからコロナ禍優先というのは当然といえば当然だろう。しかし、コロナ禍にかまけて世界情勢をないがしろにしていると痛いしっぺ返しを食らう可能性が強い。

 コロナ禍と中国。日本はこのふたつの課題にどう答えを出すことになるのだろう。

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