段取り通りとしか思えないが、
延長時には
平易な言葉で実情を説明するべき
東京都・大阪府・兵庫県・京都府に出されていた緊急事態宣言が5月31日まで延長されることになりそうだ。愛知県と福岡県への緊急事態宣言発出と北海道・岐阜県・三重県にはまん延防止措置が追加されるという。
もともと期間が短すぎるとか、指定される自治体に異議ありとするような意見があったなかで発出された宣言だったが、私は追加される2以外は政府が当初から描いていた思惑どおりの延長だったのではと思っている。
ゴールデンウィークは休暇を取る人も多く、人流も抑えられる時期。この時期ならある程度制御可能になるのではないか。飲食店以外にも制限を設けて様子を見てみよう。延長時なれば制限の見直しも考えてみよう。
政府はこんな腹案を持っていたのではないだろうか。
ところが発出してみると、路上飲みの増加、オープンエアの観光地の混雑、壊滅的な医療体制など想定外の事態になってしまった。なにより、想定以上に国民の間に緊張感も共感が生まれず、批判ばかりが目立つ事態に追い込められているというのが実情なのではないだろうか。
延長時には、大規模商業施設への休業要請やイベントなどの開催制限は緩和されるという。つまり、主な制限で残るのは飲食店への制限要請だけになるわけだ。
しかし、この程度の微調整でいいのだろうか。
政府は感染者数の大幅な減少を短期間で実現させるために残されているのは、強権発動出来る立法か、強力で迅速な財政出動しかない。
仕事がない、お金がないということがどれだけ辛いことなのかを肌感覚で分かっていない人たちにとっては、財政出動という裏付けを付加したうえでの成果目標を示すことがもっとも効果的だと思うのだが、どうだろう。
まず最初にやるべきは「平易な言葉と迅速な財政出動で実情と目標を詳しく説明し、理解と共感を得る」ことではないだろうか。
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『立夏の候』‥夏の始まりは新緑と薫風から
[0506 - 3773]
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