何気なく過ごした一日の大切さ
コロナのことも、徐々に焦点化し始めているオリンピックのことも、何も考えずに一日を過ごした。気を使ったのは外出した時のマスクだけだ。
そのせいか、心に穏やかな時間が戻ってきたような気がしている。
いつもの米屋で七分搗きの米を買い、下町の商店街をウロウロし、バラが咲き誇っている花壇を冷やかしたあと、スーパーで自分用と猫用の食材を買って、ゆっくりと帰る。
知らず識らずのうちに身についてしまったノーマスクの人を見逃すまいとキョロキョロしてしまう動作も今日は出ない。
これでマスクをしていなければ「忘れていた平穏な生活」そのもの。言ってみれば、しょぼくれたオッサンのジミ過ぎる日常である。
しかし今日は、こんな何でもない一日がいかに大切なものだったかに気付かされた。
短い時間で必要不可欠なヤボ用を済ませてそそくさと帰る。手と顔を洗ったらホッとひと息。こんな悪夢のような生活から抜け出せるのはいつのことだろう。
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『立夏の候』‥夏の始まりは新緑と薫風から
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