『芒種』なのに
梅雨はどこへ行った
昨日に引き続き、今日も暑かった。
今年も、こめかみから流れ落ちる汗と、マスクの下でジットリこもった汗混じりの呼気がないまぜになる季節がやってきた。
それにしても、梅雨はどこに行ってしまったんだろう。たしか数カ月前には記録的に早い梅雨になると言われていたのに、いまだに梅雨らしい気配はまったくない。梅雨なしのまま夏に突入してしまいそうな勢いだ。
ところで、今は二十四節気で表すと『芒種の候』である。改めて江戸時代に著された暦便覧を紐解くと、この時期は「芒(のぎ)ある穀類、稼種する時なり」とある。梅雨の雨が稲などの作物の植え付けを後押ししてくれる時期というわけだが、それが転じて「先々の実りに希望を託す頃」とも言われるようになっている。
まさか、今年は梅雨時を飛ばして夏に突入するので「先々の実り」は諦めろというわけでもないだろうが、天の邪鬼な私としては、やはり梅雨は梅雨としてやってきてほしいと思ってしまう。
なにより齢を重ねた私にとっては、暑さに慣れる時期がないのはツライ。梅雨なしで真夏の予行演習に突入するなんて、お天気の神様は何をお考えなんだろう。
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『芒種』‥田植えの季節。
転じて、先々の実りに向けて着手する頃
[0608 - 3805]
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