∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 新薬登場 ≡≡

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近い将来、認知症寛解できる病になる

 一般的に言われている認知症には、大まかに言って、その症状の違いから4種類に分けられている。
 具体的な症状については控えるが、日本でもっとも多いのは「アルツハイマー認知症」で、認知症を患っている人の内概ね70%がこの型だと言われている。それぞれ20%以下の脳血管性認知症やレビー小体型、前頭側頭型認知症と比べると比率はかなり高い。

 そんなアルツハイマー認知症に効果のある新薬がアメリカのFDAで承認された。日本の「エーザイ」とアメリカの「バイオジェン」が共同開発した「アデュカヌマブ」である。
 脳内に溜まった異常なタンパク質(アミロイドβ)を取り除き、神経細胞の損壊を防ぐ効果があるという。
 ちなみに、アメリカで認知症に効果のある新薬が承認されるのは18年ぶり。アミロイドβを減少させる治療薬は初めてだという。

 とはいっても、この新薬は、臨床試験の不充分さ、予測される重度の副反応、年間で数百万円掛かることが予想される価格など、これから乗り越えなくてはいけない課題が山積みになっている。
 しかも早期治療には効果が期待できるが、進行が進んでいる場合には効果が低いという。
 課題は多いが、それを上回るメリットがあるという微妙な立ち位置にいる治療薬のため、FDAも条件付きで承認している。当然、日本での承認はかなり先のことになるだろう。

 課題は多いが、それでも、認知症で悩んでいる方やその家族にとっては劇的なニュースである。

 進行を遅らせる治療薬しかないことから、不治の病とまで言われている現状に“一条の光明”が差したといっても大袈裟ではない。
 数十年前、不治の病と言われていたガンがそうではなくなったように、近い将来、認知症寛解するようになると容易に予測できるようになったのだ。

 さらなる研究と切磋琢磨を通じて、この新薬が安価で効果の高い治療薬になることを切に願っている。

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芒種』‥田植えの季節。
     転じて、先々の実りに向けて着手する頃
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