注目は“都民ファーストの会”
今日、東京都議会議員選挙が告示された。さっそく我が家近くの看板には立候補者のポスターが貼られ、道路には選挙カーが走り回りはじめている。 国政並みの注目度というのはいつもどおりだが、それ以上に、今回の選挙で注目されているのは地域政党の“都民ファーストの会(都民)”の行方である。
前回の都議会議員選挙では、選ばれたばかりの小池都知事が創設した地域政党の“都民ファーストの会”が大躍進、自民・公明を抑えて第一会派になった。ずば抜けた力量の人間がいれば、ここまで政治の世界は変わるものなのかと驚いたのを覚えている。
ところがその後、“都民”は、理由はともあれ、鳴かず飛ばずの状態になってしまった。そのうえ、小池都知事が代表を退き、特別顧問になった後はその行方まで取りざたされる存在になってしまった。
今回の都議選では、そんな“都民”が大惨敗するか、かろうじて面目を保つかに注目が集まっている。
言葉を変えると、崖っぷちまで追い込まれた都民ファーストの会の議席を、自民党がどれだけ取り戻すかという席取りゲームになっているわけだ。
特別顧問の小池都知事が過労で入院していることが“都民”の逆風になると予想する人もいるが、私は「役目を終えた組織」にどれだけの支持が集まるかのほうにいっそうの興味がある。
コロナ禍への対応を続ける中で、小池都知事は政党や会派の後押しを受ける人ではなく、まさに孤高の巨人と言われる存在になった。
たとえば、小池都知事をライオンの親、“都民”をその子と置き換えてみよう。
今回の選挙で小池都知事は「獅子は我が子を千尋の谷へ突き落とす」という伝説を地で行く行動に出るのではと考えるのは行き過ぎた空想だろうか。
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『夏至』の候‥夏来る頃。陽の光は天宙から降り注ぐ。
昼は長く、夜は短し。
[0625 - 3822]
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