で、効果のほどは
首都圏の三県が緊急事態宣言の発出を国に要請したのをきっかけにして、新たに大阪を含む神奈川・埼玉・千葉に緊急事態宣言が発出されることになった。すでに発出されている東京と沖縄を合わせると1都6県に宣言が出される事態になる。しかも、北海道・兵庫・京都・石川・福岡にはまん延防止措置が適応される。期間はすべて8月31日まで。 従来と違い、今回の決定はかなり早かった。国がこれからの1カ月がコロナ禍との“天下分け目の戦い”になると腹を決めたことを示したかったのではとも想像できるスピード決定だ。
問題は効果があるのかどうかである。宣言が出ていても新規感染者が急増している東京を例にすれば、どれだけの効果が出るのか、つまりどれだけ人がついて来てくれるのか疑問が吹き出してくる。
よもや「効果はないかもしれないが、何もしないわけにはいかない。すべて自治体の努力に委ねよう」と考えているわけではないだろう。何かしら新しい手立てがあるはずだ、と思いたい。そうでなければ緊急事態宣言が儀式化してしまう。
コロナ禍は病に苦しむ人以外に、一種の経済封鎖に苦しむ人、どことなく不安や恐怖を感じながら生きる人、命と向き合い続ける人など、これまで知らなかった経験をすることになった多くの人々を生み出した。また、そんな世の中の流れに反発したり、怒りを露わにする人なども生み出してしまった。
我々はそんな異次元の世界に生きている。だからこそ、これまで意識したことのなかった偉大な力をもつリーダーや極めて優秀な専門家を求めることになっている。いわば“藁をもすがる……”状態なわけだ。
だが実情は、なんとも頼りない限りの施策しか出てこない。特に今年になってからは素直に信じられない施策ばかりが繰り返されている。
こんな状態では、いくら緊急事態宣言が延長されても、素直に従う人は減るばかりだろう。今回の延長で事態が改善するかどうかは“神のみぞ知る”のかもしれない。
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