∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ いまだに決着せず ≡≡

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政策設計そのものに問題あり

 現金5万円+クーポン券5万円分か、それとも現金10万円か。支払い時期は政府主導で決められるのか、それとも自治体がそれぞれ決めていいのか。
 18歳以下の子供がいる家庭に対して行われる金銭的な支援が大枠だけは決まったが、詳細はいまだに決定せずという大混乱状態に陥っている。

 クーポン券を支給する場合の経費が高額過ぎるのが政治的な混乱の元凶と言われているが、本当にそうだろうか。

 もともとの発想は、コロナ禍で苦しむ人を対象とした「社会保障」志向の支援金だったはずだ。ところが、どこかの段階で「社会保障優先」より「経済対策優先」に話がすり変わってしまった。そこに問題があったのではないだろうか。

 財務省の思惑を想像すると、できるだけ早い支給が望ましい社会保障型の給付ではなく、経済対策優先に方針を変更しようとしたのではないだろうか。
 つまりこうである。
 ある程度時間を掛けてもいいから社会還元の確実性が格段に高まる方式をとったほうがいい。しかも使途不明が増える現金支給よりもクーポン券配布のほうが確実性は高まる。かといって、全額クーポン券だと納得が得られない可能性が高いから現金+クーポン券、つまり現状の政策というところに落ち着いたのではないだろうか。

 経費も時間も桁違いに掛かるこの方法で進めようとすれば混乱するのも当然である。これなら、救済の手が伸びていない小売店向けの政策と銘打って、国民全員にクーポン券を配布すればよかったのだ。

 コロナ禍で失われてしまった社会保障の充実だけを考えれば、たとえどんな使い方をされてもいいから、早急な全額現金支給のほうがいいに決まっている。

 つまり、今回の政策は“策士策に溺れる”ということわざを地で行ったようなもの。簡単に言えば失策である。こうなると、継ぎ接ぎだらけでもいいからボロが出ないようにしてもらうしか手がない。
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[season12/1208/24:50]
『大雪』‥寒さが厳しくなる中、年の瀬が迫る。正月準備も始まる
photograph:nezu-jinja, nezu, tokyo
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