∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 小正月 ≡≡

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─変わりゆく伝統行事─
1月15日は
女正月・左義長・小豆粥

 今使っている新暦と混同しそうなので気をつけないといけないが。

 月の満ち欠けを基準に日付を決めていた旧暦(太陰太陽暦)で1月15日は春分を越えた初めての満月に当たり、この日を正月と定めていた。
 明治5年に新暦に変わってからは、1月15日は「小正月」と言われるようになり、松の内が明ける日とされるようになった。

 「小正月」に行われる年中行事にはいくつかある。
 たとえば、正月期間中慌ただしく動き回った女性たちのための正月とされている「女正月」や、紅白の小さな餅を柳の枝に花のようつける「花正月」のように限られた地域や人々の間でしか伝えれれていなものがほとんどである。
 正月中家にいらした年神様を煙に乗って天上にお送りするために門松、しめ飾り、正月飾りなどを燃やす「左義長どんど焼き)」もそのひとつ。今どき、都会で焚き火などをしていたら大騒ぎになるのは必至。当然といえば当然だろう。
 同じように絶滅危惧種になってしまった行事に「小豆粥」がある。米と一緒に小豆を炊いた薄い塩味の粥である。餅米と小豆を一緒に炊く赤飯とは一線を画した一年の邪気を払うための縁起物である。

 時代とともに伝統行事の意義や意識は薄らいでいく。そんな意義や意識の変化が如実に分かるのが正月である。
 けっして「しきたりは守るべきもの」とは思わないし、現代生活に馴染まないものが多いので廃れていって当然だと思うが「昔はこんな行事もあった」という伝承行為くらいは残しておくべきではないだろうか。
 特に正月には重要な節目の行事が多い。それなのに残っているのは初詣とお年玉だけというのも寂しい限りである。これも時代の変化というものだろうか。
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[season12/0115/25:00]
小寒』‥寒の入り。寒中見舞い。寒気に耐えながら春を待ち望む
photograph:suwa-jinja, nishi-nippori, arakawa-ku
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