∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 改めて「アベノマスク」 ≡≡

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数奇な運命を背負ったマスクの第二章

 マスクとしての効果はどうなのか。政治的な決断は適切だったのか。総事業費500億円とも言われている経費をどう捉えるか。などなど、ややこしい問題ばかりが山積みになっていた“アベノマスクこと給食マスク”だが、無償供与策が出て、ようやく決着しそうになってきた。

 厚労省の特設サイトを通して申請された件数が37万件。枚数にすると2億8千万枚分に当たるそうだ。どうも100枚単位の受注しか受け付けない仕組みになっているらしく、正確に必要とされている枚数は分からないが、それにしても、立派な数字である。
 これがアパレル産業なら「うまいことやってバッタ屋に引き取らせた」と笑いながら言いたくなってしまう数字である。

 想像以上の結果が出たおかげで、この数字をどう分析するかにも興味が湧いてきた。どう考えても“政治のニオイ”がきつすぎて、どう控え目に捉えても、善意ある個人が申請したとは思えない。
 どんな団体が指示を出し、どんな人たちが動員されたのだろう。この結果が出たことでどんな政治的な成果が見込めるのだろう。そして、受け取ることになった人たちはどんな使い方をするのだろう。

 なかには「解体してベビー服に作り変える」というコメントもあるようだが、いったい何着作るつもりなんだろう。災害時の備蓄用にと申請した人(なのか団体なのか)は、この2年間で知見を積んできた日本人が「災害時だからやむを得ない」と言いながら使うとでも思っているのだろうか。

 百歩譲って、本当に善意の個人が申請していたとしよう。そして、ベビー服なりなんなりに作り変えようとしているとしよう。
 もしそうだとしたら、アベノマスクは今流行りのSDGsの最先端を行くアップサイクルの代表格として取り上げられるはずだ。
 ひょっとすると、数年経ってコロナ禍を振り返るドキュメンタリーが制作された時に「負の遺産になりそうだったモノがアップサイクルされた」的なエピソードで紹介されること間違いない。

 新たに計上される莫大な経費を掛けて配布されたあと、どんな運命を辿ることになるのか注目していたい。
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[season12/0131/25:30]
大寒』‥見えない所で春の準備が進む、一年でもっとも寒い時期
photograph:daffodil at kudanshita, chiyoda-ku
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