高梨沙羅失格騒動
北京オリンピック・スキージャンプ男女混合団体で、高梨沙羅選手が1本目を飛んだ後、ジャンプスーツが大きすぎるという理由で失格になった。
その後、彼女はスーツを整えたうえで2回目のジャンプに臨み、K点超えの結果を残したが、残念ながらメダルには届かなかった。
そして一夜明けた今日、彼女は謝罪文をSNSに投稿し、関係者全員の人生まで変えてしまったと謝罪したうえにこれ以上もなく自分を責め、引退まで覚悟している心境を吐露している。
勝負の厳しさと、たった一枚のメダルが人の一生を左右することを熟知している彼女だからこそ出せる謝罪コメントだ。
私はこの騒動をニュースで知った時、即座に「ここまで落ち込むほど責任感が強いとは。さすが長く頂点にいる人間は違う」と感心してしまった。
同時に、落ち込んでいる彼女をを責めるどころか慰め続け、2回目で取り返せばいいと奮起したチームメイトの行動はメダル以上に価値があるものだと評価した。もし何が何でもメダルというのなら、そして私にそこまでの財力があるのなら、最後まで腐らず諦めずに試合に挑み続けたチームメイト全員にプラチナメダルでも授与したいくらいだ。
どんな競技のトップアスリートでもそうだろうが、常にトップで居続けるには、周囲からの手厚いサポートが必要不可欠だ。しかも団体競技となるとチームメイトとの密接な連携も欠かせない。
そんな、逃げ場のない厳しい現実の中で長年暮らしてきた彼女は、競技と与える影響の両方を背負って生きてきたのだろう。
だがしかし。
人生山あり谷あり。責任は感じても、そこまで落ち込むことない。スタッフにしても、チームメイトにしても、今回の経験を糧にして、より高みに進めるはずだ。
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[season12/0208/25:10]
『立春』‥何かが始まり、何かが動き出しそうな予感に満ちる頃
photograph:MANEKINEKO/
(L)asakusa otori-jinja (R)ningyocho suehiro-jinja
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