どんな仕組みなら
こんなになれるのか
『藤井聡太竜王が「王将戦」で5連勝し、19歳6カ月で五冠を達成した』。
以前の私なら「フーンそうか、それで?」で終わっていたが、近頃では「ホホーッ、お見事」に変わってきた。
詰将棋さえままならない私にとっては将棋の勝ち負けは二の次。気になるのはその思考回路である。
プロ棋士は数十手先まで読みながら戦いを進めていくという。どうしてそこまで読めるのだろう。読むというが“数字”で捉えるだろうか。それとも“線”なのか“空間”なんだろうか。ひょっとすると、盤面に仮想戦場のようなものが見えているのだろうか。
私のような凡人には、一手ごとに幾何級数的に増えていく読み筋をメモも取らず頭の中だけでどうやって整理しているのか想像もつかない。なんとかして図式化できないものだろうか。
もし『藤井聡太の思考法』のような本が出版されて、脳科学と心理学の裏付け付きで彼の思考回路があらわになるのなら、すぐに買いに走る。
理解しようなどとは思わない。体得しようというような高望みもしない。世の中にはこんな思考回路を持っている人がいるということが分かれば充分である。
それさえ分かれば、モノゴトを“行きあたりばったり”とか“出たとこ勝負”で進めることもままある私でも「先行きを熟考した行動」が取れるようになるかもしれない。……マッ、難しいだろうが。
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[season12/0212/24:40]
『立春』‥何かが始まり、何かが動き出しそうな予感に満ちる頃
photograph:MANEKINEKO/
(L)asakusa otori-jinja (R)ningyocho suehiro-jinja
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