∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 紛争は秘密理に始まっていた ≡≡

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“親ロシア派”という名の潜伏工作員

ドネツク民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立を承認し、同時に平和維持軍を派遣する」。ついにロシアによるウクライナへの実質的な侵攻が開始された。
 プーチン大統領は侵攻の意図はなく、地域の平和を維持するための派遣と言っているが実質的には侵攻である。8年前のクリミア半島のロシア併合と変わらない。

 8年前にクリミア半島が併合された直後、今焦点化しているドネツクとルガンスクではウクライナからの独立を目指す住民がロシアを後ろ盾にして地域紛争を起こしたが、紆余曲折のうえで交わされた『(二度目の)ミンスク議定書』によって停戦が実現し、これまで沈静化していた。
 直感的には、そんな合意をロシアが破ったとNATO諸国が主張するのはもっともなことと思うのだが、ロシアは親ロシア派とともに地域の平和を守るのが目的で、侵攻を想定した「ミンスク合意」には抵触していないと反論している。


 ところで、クリミア半島併合時に親ロシア派という名の軍人がドネツクやルガンスクに移住し、彼らがクリミア半島併合に続く地域紛争を先導したと言われているのを知って以来、私は“親ロシア派”というキーワードが気になって仕方なくなっている。
 私は“親ロシア派”と言われている彼らは“潜伏工作員”に近い存在なのではと疑っている。いわゆる、仮想敵国に何年間も一般人として暮らし、地域に溶け込みながら潜伏工作を続け、いざという時に本性を表すスリーパーという存在である。

 ありがちなスパイ小説なら「ソビエト崩壊で行き場を失ったKGBの残党が、元KGBの現職大統領のオルグで生き返り、クリミアやドネツク、ルガンスクに移り住んでその時が来るのを待っていた」ということになる。
 つまり、1991年12月にソビエト連邦が崩壊した時にKGBの若手だった人間が、指揮官の号令のもと、20数年経ってクリミアで、30年以上経ってドネツク、ルガンスクで、それぞれ紛争を起こしているという図式である。

 だとすると、プーチン大統領という人間は……。彼は世界をどうしたいのだろう。考えているだけで恐ろしくなってくる。
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[season12/0222/25:30]
『雨水』‥春間近。雪どけ。春を呼び込む雨。そして北帰行。
photograph:MIGRATORY BIRD/at sinobazu pond, ueno
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