∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 念には念を入れて ≡≡

4回目のワクチン接種

 今日、ワクチン接種券が届いた。60歳以上の人間に自動的に配布されるもので、これまでの3回は何のためらいもなく予約をしていたのだが、今回はどうしたものかと考えてしまった。

 ここ3週間ほどは、緩やかとはいえ、新規感染者も減少している。これまでなら、感染者が減った途端に以前の生活に戻す人もいたが、いまではほとんどの人が「数字には騙されないぞ」とばかり慎重に振る舞うようになった。
 そんな慎重さのおかげで、周囲の様子を伺いながらという条件付きとはいえ、マスクもアルコール消毒も大声で話し続けることも控えるのが当たり前になっている。
 しかも、話題になっているインバウンドの入国や「都民割・もっとTokyo」も本格化しはじめている。

 コロナ禍に対しての危機感が薄らいでいるのは間違いない。

 そんな日常の中でのワクチン接種。私のように、打つべきかどうか考えてしまう人間が出てきてもおかしくないだろう。

 私が住む東京・荒川区の集団接種では今回もファイザーとモデルナの2種類が選べるようになっている。もしも新しいノババックスのワクチンが選べるようになっていれば、3種類目だ、新製品だ、製造方法が違うなどと“お試し心”全開で飛びついていたと思うが、残念ながら選べないとのこと。
 ひょっとすると、接種するかどうか一瞬考え込んでしまったのはこの選択肢のせいかもしれない。いや、新しいワクチンだったらと考えてしまうこと自体、危機感よりも義務感のほうが強くなっている証拠なのかもしれない。

 とはいっても、せっかくの接種機会を逃す手はない。何よりも感染確率がゼロになったわけではない。ここは「念には念を入れて」と自らを鼓舞しながらでも接種すべきだろう。

というわけで……、予約した。

 モデルナを選んだので、通算するとファイザー2回、モデルナ2回という“並行カウント”になった。ちなみに会場も近くに安くて旨い定食屋がある所を選んで、芽生えてしまった義務感を誤魔化す作戦を取った。

 今、私は「とうとうコロナワクチンを危機感ではなく義務感で接種する日が来た」というような妙な感慨に耽っている。
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[season12/0608/24:50]
芒種』‥古くは田植えが始まる頃。梅雨空の下で紫陽花や花菖蒲が咲く
初候‥螳螂生(かまきりしょうず):かまきりが生まれる頃
photograph:hydrangea, kasuga, bunkyo city
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