∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 本日は稀に見る大吉日 ≡≡

占いは信じないで
楽しむのがイチバン

 6月10日は「天赦日」「一粒万倍日」「十二直の建(たつ)」「二十八宿牛宿」が重なり、「仏滅」が霞んで見えるほどの大吉日。

 ……だそうだ。

 私は験も担ぐし、神社仏閣に参拝するのは、もはや趣味の域に入っているのではと感じている。もちろん、神社で手に入る縁起物を集めるのも好きな人間だ。占いページも欠かさずにチェックしている。運気の流れを気にすることもある。

 しかし占いは信じない。一切信じない。

 正確に言えば「信じない」のではなく、「楽しむ」とか「比較する」あるいは「その表現力や文章力を参考にする」と言ったほうがいいかもしれない。
 ちなみに、散歩代わりによく行く神社仏閣へのお参りも「神仏をきっかけにして自分を鼓舞する」ためのもの。おみくじに至っては単なる“お楽しみ”でしかない。

 そんな私に「今日ほどの吉日は滅多にないから、宝くじでも買ったほうがいいよ」と声を掛けてくれた人がいた。無下に断るのも大人げないと思い、買うには買ったが、いまひとつ納得していない。
 氏が言う吉日の基準は、干支や甲乙丙丁などを掛け合わせて吉凶に当てはめたもの。その順列は60日で一巡するというもの。私が季節の区切りによく使う二十四節気のような「季節の移ろいを経験則でまとめた農村歴」ではない。
 いわば、律令時代に重用された陰陽五行思想に基づく陰陽道の延長線上にあるものと言っても差し支えないだろう。

 運勢は自分で作り出すもので、見えない力によって与えられたり振り分けられたりするものではないと私は信じている。なにより、その日の吉凶に振り回されていたら、やりたいと思っていたことも出来なくなる。

 私は占いや吉凶は「我が道を行く時に見聞きする風景であればいい」と思っているのだが、どうも私に宝くじを進めた氏には通じなかったようだ。
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[season12/0610/25:10]
芒種』‥古くは田植えが始まる頃。梅雨空の下で紫陽花や花菖蒲が咲く
初候‥螳螂生(かまきりしょうず):かまきりが生まれる頃
photograph:hydrangea, kasuga, bunkyo city
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