∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

≡≡ 名称変更した祝日 ≡≡

名称は変わっても
今日は「体育の日」です

 10月10日。今年最後の移動休日による三連休の最終日です。

 私にとって今日は「体育の日」で、けっして「スポーツの日」ではありません。たしかこの名称は、体育という学校教育的な名前ではなく、スポーツを楽しむことを通じて他者を尊重する日としたほうが相応しいとして2020年に名称変更されたものと記憶しています。

 もともと、1964年に開催された東京オリンピックを記念して名付けられた名称なのに、どうして名称変更しなければいけなかったのでしょう。日本の戦後復興を世界に知らしめた記念すべき行事には祝日としての意味はなかったのでしょうか。名称変更したほうが都合がいいと判断した人たちがいたからでしょうか。

 ですが、私には長年付き合ってきた祝日の名称が変わっても、そんな器用に記憶を上書きすることはできません。子供の頃からの習慣で今日は「体育の日」なんです。

 ちなみに、戦前の大日本憲法で育った我が祖母と母は、ふたりとも亡くなるまで、2月11日(現・建国記念日)は紀元節だし、11月23日(現・勤労感謝の日)は新嘗祭と言っていました。
 現在の憲法が発布された後、彼女たちがさっさと言い換えたのは、春季皇霊祭(現・春分の日)や秋季皇霊祭程度(現・秋分の日)程度だったのではと“戦争を知らない私”は想像しています。

 祝日に限らず、公的な名称変更には常に政治的な意図が伴うものです。つまり“言葉の言い換え”で意識の誘導を促すものです。
 ところが、子供の頃に覚え、意識の深層に刷り込まれた名称は、いくつになっても変えられないものです。
 もし、あっさりと言い換えたとしたら、以前から深層心理の領域で納得していなかったを捨て去ったのかもしれません。

 マッ、そんなキナ臭い話や難しそうな話はともかくとして。

 私にとって今日は「体育の日」です。大人の理由が生み出した小難しい意義付けだけで、身体が覚えている名称は変えられません。
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[season12/1010/25:00]
寒露』‥冷気が漂い、草木に冷たい露が降りる頃。冬鳥の第一陣。
photograph:AIRFLIGHT by SKYMARK AIRLINES:HND to UKB
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