つい2年ほど前まで、僕にとってはタバコとアイスクリームを買うだけのスポットだったんだ。
それもスゴイって。まあ、その程度の意識しかなかったわけよ。日用品買いの基本はスーパーや小さな商店だったからね。
ところが、ある時を境にして夜遅くのコンビニは欠かせない存在になってしまったんだ。
いつものようにタバコを買うつもりで入ったらレジがや混んでいたので、フラッと一周したわけ。そこで目に留まったのがスイーツ・コーナー。ほら、あのコーナーってショーケースの端にあるでしょ。けっこう目立つんだね。そこでケーキのような菓子パンのような、ホイップクリームを使ったスイーツに出会ったワケよ。なぜか手に取ってしまって、そのままレジに直行したわけ。
家に帰ってから味見したら、これがやたら美味しいじゃない。ムムムッ、これはいいわ。よくできてるなあってもんですよ。デパ地下やドーナツ屋さんだとケーキにしてもドーナツにしても一個は買いにくいけれど、コンビニだったらそれが当たり前だし、なにより安い。もちろん菓子パンよりは1.5倍くらい高いけどね。しかも夜中に買えるってところがいい。それからはタバコとスイーツや菓子パンというマイ・パターンが定着してしちゃった。
こういうふうに、ちょっと甘いものが欲しいなって深層心理を突いてこられると、僕なんて一撃撃沈ですよ。
でも、あれって本当のスイーツじゃないと思うんだよね。菓子パンとスイーツの中間、まさにコンビニ・スイーツっていう新しいジャンルだと思ってる。こんなふうにジャンルやムーブメントって出来上がるんだな、これこそマーケティングの真髄だなって、妙に納得してしまったりしながら食べてるね。
といいながら、来年の夏は冷たいスイーツが登場してこないかなあ、なんて思ったりして。たとえばフルーツ数種類+あずき+練乳の九州発のアイスクリーム「白くまアイス」系を進化させたようなのがいいんだけどな。