∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

たばこ難民

◇僕はたばこを吸う。今では「喫煙者」というだけで敬遠されることにも慣れたし、嫌がられても吸う時は吸うという、開き直りにも似た頑固さも身に付けた。 もちろん、嫌煙者からは離れた所で吸い、吸いがらも処理するというマナーは守る。しかし、さも「保菌…

おくの細道

◇『月日は百代の過客にして、行かふ年も又旅人也』。(『おくの細道』の序文より) 元禄2年(1689年)3月27日、俳聖、松尾芭蕉がのちに『おくの細道』としてまとめられる奥州地への旅に出立した。 同じく序文の中の『松島の月先心にかゝりて』という言葉も…

四十九日

◇あの日から49日。今日は、多くの人たちが言葉に出来ないほどの恐怖の中で亡くなった人々の霊を慰める四十九日の法要が取り行われた。 報道によると被災した各地では合同慰霊祭が行われたという。火葬が出来ない。自宅だけでなくお墓まで流されてしまい納骨…

近頃、天気が。

◇雨音が激しくなってきた。風も強いようだ。今、僕は家の中。窓の外とは隔絶されて、横目でテレビを見ながら、のんびりとブログを書こうとしている。 あの火事の後、僕は強い雨が降ってくるだけで「家」のありがたみを感じるようになってしまったのだろうか…

卒業と再会

◇長年携わってきたことから卒業し、違った人生を歩み始めた時の決意ほど固いものはない。なにしろ、せっかく作り上げてきた「道」から、まったく新しい「道」へ乗り換えようというのである。これほど、勇気と熱意がなければ必要なことはない。 どんなに辛く…

自分記念日

◇今日、4月25日は僕だけの記念日。 「そうだった。よく頑張ってきたね」と自分で自分につぶやいた。 ◇誰にでも、誰かに言うようなことでもなく、かといって忘れられないことがあるのでは。心の奥底で思い出して「そういえば今日は……」とひとりだけで満足し…

いい天気の一日でした。頭の中以外は。

◇前日の土砂降りと打って変わって、本当にいい天気の一日だった。空は「春霞」の幕が張られたような春ならではのブルー一色。陽の光はキラキラと輝き、歩く人を光彩で包みこんでいる。 公園から街へ降りていく坂道を覆い尽くすように植えられた桜には優しい…

命題を解きほぐす

◇このところ、ずっと悩んでいることがある。何故、この問題にのめり込んでしまったのかも分からなくなるほど、頭の中は大混乱を起こしているのだ。 抱えてしまった命題はひとつ。核になっているところはシンプルなのだが、そこにいろいろな要素が絡み合って…

夕方のひとときはジレンマの時?

◇会社勤めを辞めてから、ウイークデーの夕方、ポカッと時間が空くことがあることに気がついた。 それまで「何もない時間」とは縁がなかったので、最初の頃はこの時間帯が何とも言えず寂しかった。だから、この30分から1時間程度の自由時間の楽しみ方に慣れ…

ひと休みして桜餅、柏餅

◇僕は甘いものが好き。ケーキでもチョコレートでもキャンディでも、もちろん和菓子もいい。 だけど、今の時期は季節的に桜餅や柏餅がいい。和菓子界の区分けを使って厳密に言うと「和菓子」ではなく「饅頭」だが、いまは食の時間。厳密なことは横に置いてお…

文化の再浮上

【4月19日分の文章後半を誤って削除しました。その部分の概要も加えた文章をアップします】 ◇日本の古典美術が、何故こんなにボストン美術館に所蔵されているのだろう。20年近く前の僕にとっては「素朴な疑問」だった。 ひょっとすると、アメリカ人が資金に…

伝統文化と日本人気質

◇20年近く前、何の基礎知識もないまま、観光気分でボストン美術館を訪れた時、初めて写楽や歌麿の浮世絵と対面した。 展示を見始めた時、まずびっくりしたのがその点数だった。文字通り数えきれないくらいに展示してあった。確か、上下二段に並んでいたと記…

流出した文化

◇先日まで東京・広尾の山種美術館で『ボストン美術館浮世絵名品展=錦絵の黄金時代』という美術展が行われ、非常に多くの愛好家がその作品に魅了されたという。 ボストン美術館に所蔵されている浮世絵のなかでも秀逸な作品ばかりが集まった見事な美術展で、…

ホコテン再々開

◇大震災後の数週間、開催を見合わせていた「秋葉原の歩行者天国」が今日、再開した。あの忌まわしい事件後中止され、ようやく再開までこぎつけたホコテンだったが、今度は大震災で自粛していたので、いうならば「再々開」というわけだ。 ◇今日は僕も、ほんの…

春眠暁を覚えず

◇『春暁春眠不覚暁、処処聞啼鳥、夜来風雨声、花落知多少』。 7世紀の唐代の詩人、孟浩然(もうこうねん)が表した『春暁』は冬が去り、温かくなった春の表情を捉えた五行絶句である。春暁といってすぐに分からなくても、「春眠暁を覚えず……」というフレー…

怒りんぼう復活の時

◇昨日のブログで『僕は怒らなくなった』と書いたが、正直なところ、この数年で1回だけ本当に怒りを爆発させたことがある。ただ、僕にとっての怒りの基準が少し違うようなので、僕のことをよく知っている人なら、1回というのを疑問に感じるかもしれないが、…

怒りんぼうの鈍感力

◇数年前、出版社を辞めた時にたった一つだけ絶対にやらないようにと決心したのが、無闇と怒ることだった。そんな時、渡辺純一氏の『鈍感力』という本と巡り合った。 ◇とにかく、よく怒っていた。いつもイライラしていた。常に自分の考えや方法を押し通そうと…

時代のフルイにかけられて残ったもの

◇今朝、J-Waveを聞いていたら「時代のフルイにかけられて残ったもの」というフレーズが聞こえてきた。ちょうど、ワサワサしていたときで、きちんと聴いていなかったため、どなたのコメントかも分からなかったのだが、なぜか耳に残って一日中気になっていた。…

春うららの隅田川

◇隅田川は古来からいくつかの歌に取り上げられてきた、東京下町には欠かせない川である。 在原業平は『伊勢物語』で「名にし負わば いざ言問はん都鳥 わが思ふ人はありやなしやと」と詠んだ。都から遠く離れた江戸の地で、都に置いてきた恋人を想う恋歌であ…

あれから1カ月

◇あの日、僕は池袋の近くにいた。ちょうどビルの階段を降りようとしていたところ、ひどいめまいを感じて、「アレッ、久しぶりにひどいめまい。そんなに調子悪いかな」と感じたのが最初だった。 しかし、周囲の人たちが全員ビルの外に逃げている。それで地震…

都知事選挙の日

◇今日は統一地方選挙の日。東京都民の僕にとっては都知事選挙の日だった。とはいえ、実際は期日前投票を選んだので、投票所に行ったのは数日前だったが。 ◇選挙と言えば、おなじみの選挙演説、選挙カー、連呼、ダルマ、報道ショーのようなテレビの特別番組。…

見つめ直しと棚卸

◇今日は、久しぶりにのんびり、ぼんやりと一日を過ごした。 何かをやっていないと落ち着かない性格の僕にとって「何もやらない日」というのはかなり珍しい。 朝もゆっくりと起き、ユルユルと朝ごはんを食べた後、本を読む。テレビは点けたままだが、内容はま…

想い出の街

◇僕は大学に入るまで神戸で生まれ育った。そして、今では東京暮らしの方が神戸暮らしよりもはるかに長くなっている。しかも浅草近辺や谷中近辺で暮していた時間が圧倒的に長いため、初対面の人からは「下町の人」と見られることがほとんだだ。 確かに、下町…

ちょっとのんびりが一転。揺れた。

◇たっぷりと陽の光が降り注ぎ、暖かい一日で、ここ1カ月ほどの落ち着かない気持ちも収まり、もう一度僕らしい生活に戻れそうだ。そんなのんびりとした一日だった。 一日の締めくくりにコーヒーを横に置きながら「のんきブログ」を書こうと思いながらも、いつ…

ボタンダウン日和〜失ってはならないもの

◇◇春全開。今日はポカポカと温かくて、陽射しもキラキラ。実に気持ちいい日だった。屋内に数時間いたので、残念ながら、満喫とまではいかなかったけれど、それでも充分に春を満喫した。 ◇◇もし、こんな日が休日だったら僕はきっとボタンダウンシャツを着るは…

幸運な一日

◇今日はいい日だった。偶然、ずっと探していた8冊揃いの全集が見つかったのだ。 桜も咲き、陽の光もキラキラと輝いていた今日、本郷あたりを自転車でユルユルと走っていたら、チラッと視界に入ったものがあった。 ◇いつも走っているルートなのに、これまで…

桜の花

◇桜の花が日本に春を連れてくる。菊と同様、日本の国花とされる桜の花。日本の美意識を体現する桜の花。日本人にとって桜の花ほど特別な花はほかにない。 古来から(その花)「さくや」が語源ではないかと言われてきたほど、愛されてきた桜の花は、厳しい冬…

高校野球決勝戦

◇実は高校野球が熱烈に好きなわけではない。しかし、いつも、へそ曲がりかつ個人的な理由で非常に注目している。 まず最初の理由は、甲子園球場の近くに僕の親戚が住んでいるので、あっちの天気はどうかなという観察用に見るという「どうでもいい」理由であ…

誕生日おめでとう

◇20数年前の今日、キミは生まれた。生まれる数時間前、陣痛の始まったキミの母親と僕は病院へ行き、彼女は分娩室へ。そして僕は待った。2時間ほど経った頃、看護師さんに聞いたところ「あらっ、まだいたんですか。生まれましたよ。もうすぐ出てきます」とい…

それぞれの4月1日

◇新年度。入社式。エイプリルフール。 地震以来、時の流れが遅くなったように感じていたが、それでも、4月1日は来た。何年か経って振り返ってみると、今年の4月1日は特別な意味を持つ日になるような気がするのは僕だけだろうか。 もうすでに、3月11日は…