∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

風邪便り

◇本日休業。
 すっかり風邪をひいてしまった。鼻水が止まらない。腰から下が痛だるい。熱もありそうだ。病気になった時の僕の常套句で言うと「もうだめだ。もう死ぬ」の状況である。
 こんな、状況なので、いつも通り、コーラを一気飲みし、熱い白湯をがぶ飲みし、熱い風呂に入り、汗をかいてみた。もちろんビタミン剤も処方の2倍飲んだ。
 この荒療治が効いたのか、先ほどから汗が止まらなくなった。よし、いいぞ。これですぐに寝てしまえばいいのだが、いかんせん、今日は昼間から寝てしまったため、今、まったく眠たくない。何事も上手くいかないものだ。
◇僕は子供の頃、非常に病弱だった。
 脳脊髄膜炎で死ぬか、助かっても脳障害が残るというギリギリの所をさまよったことが一度。
 腎臓疾患で食餌療法が必要になり、自宅では毎日「はくさいの水煮」。少し回復して登校出来るようになっても、給食を食べることが出来ず、弁当として持っていったジャムサンドイッチを半年以上食べ続けたこともあった。
 小児リュウマチに罹り、1カ月ほど絶対安静、その後も体育の授業はいつも見学という時もあった。体育会系のクラブも辞めた。
 父親の影響で、小さな頃から親しんできた酒で突然アレルギーが出て、1週間ほどトイレにも行けず、その後全身の皮膚が剥けるようになってしまったこともあった。飲んで訓練すればいいだろうということで酒を飲み、何度もひどいアレルギー症状を引き起こしてしまったこともある。
 あまりにも空腹で、大急ぎでガツガツと夕食を食べた結果、激しい胃痙攣が出て、七転八倒。なんとか医者に行ったところ、モルヒネを注射され、痙攣は治まったがモルヒネでフラフラになったこともあった。
◇ところがである。大学に入り、東京で暮らし始めてからは、すっかり病気とは無縁になってしまったのだ。やはり、一人で暮らすという緊張感が病気をシャットアウトしてきたのだろうか。
 ウソ偽りなく、風邪さえも数年に一度しかひかなくなった。
 いわゆる成年に達してから、「これはイカン」と感じた病気は“ノロウイルス”にやられた時と、ハードワークを続けた結果出た“ひどいめまい”の2つだけである。ちなみに、近頃では、めまいも収まっている。
◇僕は病気になった時、看病してくれる人──多くの場合は母だったが──のことを本当にありがたいと感じると同時に、申し訳なく思ってしまう。僕のために献身的に時間を割いてくれるなんて、それだけでありがたいと感じてしまう。まさに合掌である。
◇それと同時に、病気になっても、あまり医者には行かないということも白状しよう。だから、いざ何かあると、かなり症状は悪化している。
 行けばいいとは分かっているのだが、子供の頃、学校より病院にいることのほうが多かったためか、医者というと、それだけで腰が引けてしまうのだ。薬もあまり飲まない。まずは寝ることと食べることで治そうとしてしまうのだ。
◇さあ、そろそろ寝るとしよう。眠れるかどうか。照明を消し、暗くすれば眠れるだろう。そのはずだ。
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