【透明から黄色へ】
午後半ばまで雨が降ったり止んだりしていた空から雲が消え、斜めに傾き始めた陽の光が街を照らし始めた頃、僕は古書店を出たり入ったりしながら神保町界隈を歩いていました。
雨上がりの街を歩いていて、光の質が真夏とは変わってきたことに気が付きました。真夏の陽の光が透明感の強い強いものだったのに比べて、今日の午後浴びた光は少し黄色みを帯びた柔らかなもの。
そろそろ夏の強烈な光が終わりを告げ、代わりに秋の柔らかな光が街に「光の演出」を施してくれる季節になってきたようです。暑すぎる気温に格闘しながらも、存分に満喫した夏が終わりを告げようとしているのでしょう。
そこまで来ている秋を僕はどんな気持ちで迎えられるでしょう。できることならば「収穫」や「ハーベスト」、あるいは「深い感動」や「ロマンチック」という言葉が似合う季節になって欲しいものです。
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