この続きはコーヒーと一緒に

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

〓〓 やっと変わった! 〓〓

時代錯誤も甚だしい上意下達の因習

 昨日、経済産業省が「フローッピーディスクやCD-ROMなどを使用するという規定を廃止する」という省令を出した。
 当たり前であると同時に未だに使っていたのかと呆れてしまっている。デジタル庁が「案件申請時はフロッピーで」という因習を廃止させようと見直し始めてから1年半。やっと真のデジタル化への第一歩を踏み出したようだ。
 使い続けていたことだけではない、廃止に向けたに調整1年半も掛かったということにも呆れてしまう。これぞ “お役所仕事” “因習尊重” である。

 20数年前、ソフトウェアのインストールからデータの運搬(送信ではない、運搬である)までコンピュータを動かすためにフロッピーは必需品だった。当然ながら、コンピュータにはフロッピードライブが標準装備されていた。
 その後、CDーROMやDVD、Blu-rayなどのメディアが誕生してドライブ自体装備されなくなり、ついには外付けのドライブが残るだけになっていた。
 この時代までは「アナログ作業にデジタル媒体を追加して使う」のが当たり前だったが、インターネットが当たり前になり、クラウドが一般的になって時代は激変した。同時にデジタル・リテラシーも「データは運ぶものではない、送るものだ」というように変わったはずだった。それなのに、官公庁は……。

 何かというと「見本に従って」「ここにハンコを」「提出は規則通りに」と言うばかりで自らの “時代遅れ加減” を見て見ぬふりをしてきたお役所にとっては身を切るほどの痛みだったかもしれないが、クラウド処理が標準になりつつある国民からすれば「遅かったねえ」と苦笑いを噛み殺すしかない。

 ところで、いままでフロッピーに頼っていた人たちはクラウドの意味や使い勝手を分かるのだろうか。ひょっとして「データは通信で、提出は紙で」と言い始めるんじゃないだろうか。行政機関の汎用発信媒体になっているPDFだって発信専用媒体と考えているのではないだろうか。
 いや、それ以前に「デジタルの進化はDog Year:アナログの10数倍」という法則を知っているのだろうか。

 デジタル・リテラシーの向上から目を背けて良かったのは行政組織だけだったという厳然たる事実に気づいてくれればいいのだが。
≡★[season14]11:00/Jan.23/2024 -大寒-★≡
┃SWEET and SOUR in WINTER┃
-Accent color in extremely cold weather-
NIshi-Nippori, Arakawa city.
Photographed on Jan.13/2023