この続きはコーヒーと一緒に

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

=◎= 『冬至』の節季 =◎=

一陽来復
二十四節季では
冬至』の節季から新年度が始まる

 二十四節季の『冬至』の節季は今日から15日間続く。その初日である『冬至』当日は北半球では一年間でいちばん日照時間が短い日である。
 同時に太陽の光を「陽」、夜を「陰」とする古代中国で生まれた陰陽五行説ではでは一年でもっとも日照時間の短い今日は一年でもっとも陰の気が強い日ということになる。つまり、今日を “ゼロ点” として陽射しは長くなると同時に、陰(気)は陽(気)に向かいはじめるわけだ。二十四節季のなかで年度初めに当たる『冬至』の節季は「陽(気》に向けてのスタートの日ということになる。

 ちなみに、古代中国の『易経』では『冬至』が悪事が続いたあと幸運に向かう日という意味をもつ日ということから「一陽来復」と言うが、これも春への期待を表したものと言って差し支えない。

※補足だが、陰陽五行説の成立を導いた八卦論では『立春』がその日に当たるが、陰陽五行説では冬至を重用して、今日がもっとも陰の気が強い日とされている。また、季節の移ろいも投薬の目安とする漢方医学の世界では「自然界では陽の気が地下で始動しはじめる日」とされている。

 あまり振り回されるのも考えものだが、自然の営みを体系化した思想は思った以上に現代社会に根づいている。季節の移り変わりを言葉で感じる日として捉えることも我々が忘れてはならない智慧のひとつではないだろうか。

=・=[season15]24:30/Dec.2 2024 冬至初候 =・=
冬至』の節季、一陽来復、日照時間、陰の極み
〈GLORIOUS SUNSET〉
Starting to Move toward the Future
Doukanyama street, Arakawa City.
Photographed on Nov.16 2022