この続きはコーヒーと一緒に

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

== あと5日で今年度終了 ==

『大雪末候』の5日間が過ぎれば
冬至』という名の新年度が始まる

 現在一般的なカレンダーとして使われているグレゴリオ暦以外に、我々は新学期、新会計年度など世の中にはいくつもの “新年度” を併用している。九星気学では立春が年度初めだし、太陽太陰暦を基本にして作られた二十四節季や七十二候では冬至が年度初めに当たる。

 ご存知のように冬至は「一年で一番日照時間の短い日(時期)」と言われているが、それだけではなく、冬至の前後には新月がやってくる。
 月の動きを基準にして暦が進む太陽太陰暦にとって、月がまったく輝かない新月は、いわばゼロ点と言えるもの。そのなかでも一年でもっとも日照時間が短くなる冬至(2025年は12月20日:この日から日照時間が伸びていく)は、年度始めとしてもっとも適している日(時期)と言えるわけだ。
 ちなみに、北欧では暗い冬に光と希望をもたらす祝いの日として「冬至祭(聖ルチア祭)」として大切にしている。

 天文学的に日の出と日の入りを計測すると、ややこしいことになるのだが、時間計算すれば冬至がもっとも日照時間の短い日ということになる。要するに、『大雪末候』を迎えた今日から数えて、あと5日経てば日照時間は伸び始めるわけだ。

 現在の「日が伸びる」という学問上の事実は、古来の人々にすれば「陽の光が育ち、行動が活発になっていく」という宗教観や自然感にそのものだったはずだ。精神論的に解釈すれば「何事も冬至を境に右肩上がりになっていく」ということにつながる。

 冬至まであと少し。少々強引だが、「右肩上がり」の季節が来るのを楽しみに待つのも悪くない。

==[season16]Dec.17 2025 大雪末候 ==
〈Streets Covered in Falling Leaves〉
Negishi, Taito city
Photographed on Dec.07 2025