【“日本人”3人が】
いまや照明のスタンダードになった感のあるLEDですがそのなかで最も発色させるのが困難と言われていた青色LEDの基礎から製品化までにたずさわった日本の科学者3名が今年のノーベル物理学賞を受賞しました。
赤崎勇・名城大学教授、天野浩・名古屋大学教授、中村修二・カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授。おめでとうございます。
青色LEDの発明で光(RGB)の三原色が作り出されることになり、混色した時だけ発光する白い光が実現しました。しかも低電力。いわば今回の受賞は世界の照明と電力使用量基準を革命的に変えただけでなく世界中の生活レベルの向上まで考慮に入れたものと思います。
ちなみに、トランジスタに始まる日本のお家芸、ダイオード(半導体)の研究と実用化の歴史も改めて見直される時が来たのではないかとも感じています。
その受賞は素直に祝意と敬意を捧げたいと思いますが、今回の受賞者のなかで中村教授はこれから青色LED以外の話題をいろいろと提供してくれそうです。
元日亜化学工業の研究者。訴訟合戦の末、8億円で日亜科学工業と和解。日本では研究が続けられないとUCサンタバーバラに移籍し、現在も日本の若い研究者に研究したいならアメリカでと公言。軍の予算が必要ということになりアメリカ国籍を取得し、その時点で日本国籍は喪失。などなど。研究者の世界だけでなく、ビジネス、ナショナリティ、グローバリズムなど多岐に渡って波乱を呼びそうです。
僕は特に氏の「国籍感」に興味が湧いています。つまり「国籍ってなんだ。日本人ってなんだ」という問題です。少し時間を掛けて、鈍い頭をなんとか動かして、明日以降にまとめさせてください。
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