∞∞この続きはコーヒーと一緒に∞∞

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

春の日差しの中で

【花の季節】

 早咲きの桜がほころび始めた上野公園一帯。今日も不忍池のほとりを自転車で走っていました。桜の季節を前に公園工事も一段落させたようで、準備は万端。これで今年も桜のシャワーを浴びれそうだな、などと思いながら通り抜けました。

 ところで、我が家では。
 昨年、芽が出ずそのままにしておいた鉢植えの黄水仙が今年は可憐な花を咲かせてくれました。鉢を置いていたのはドラ猫一家の遊び場と化していくつかのプランターや鉢が被害にあった場所。ドラ猫一家の誰かが鉢をひっくり返したため、散乱していた土を鉢に戻したままほったらかしにしていた期待度ゼロの鉢だったのに、咲きました。開花が一ヵ月近く遅くなったようですが、片付けられることに危機感をいだいたのでしょうか。「我、ここにあり」といった風情で咲いてくれたのです。正直なところ、ほかの花が咲くよりも嬉しい開花です。なにしろ諦めていたのですから。
 公園の桜のように期待していた花が咲くのは当たり前だけど、この黄水仙のように諦めていた花が咲いてくれるとこんなに嬉しいものなのか、こんなに愛でてやりたいと思えるものなのか。小さな感動を与えてくれた黄水仙になりました。「ありがとう。これからは大切にするね」と声をかけながらいつでも近くで愛でられるよう窓辺に位置を移動しました。咲き終わったらきちんと手入れをして、来年を待つことにします。

 ひょっとすると、あのドラ猫一家がこの花の命を救ってくれたのかもしれません。ヤツらにもちょっとだけお礼することにします。

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