この続きはコーヒーと一緒に

その日その時、感じたことを感じたままに。まるで誰かと語り合うコーヒーブレイクのように。

横断歩道にて

【あわやぶつかりそうに】

 午後半ばでした。駅前の信号のない横断歩道を自転車でユルユルと渡ろうとしていたところ、一台の車が。
 僕は正面だけを見て走っていました。そして向こうは、ゆっくり走っていましたが、こちらのことはまったく見ていなかったようです。左目の隅にチラッとシルバーの物体が目に入ったんです。
 オッと。ブレーキを掛けながら右にハンドルを切りました。その瞬間、相手の車は僕の目の前をスーッと走り去っていきます。その時点でもこちらのことは気付いていないようでしたが、車と自転車の距離は10センチもありません。
 結局、その車は何事もなかったかのように走り去っていましたが、こちらにとってはそうではありません。フーッと一息ついてから「なんだよ、あの車」と怒鳴りつけたくなるような感覚が湧き上がってきました。
 「何もなかったんだからいいじゃない」と受け流すことができるほど、人間ができていない僕のこと、車の行方を見守りながら「バカタレめ!」と心の中で叫んでしまいました。

 気持ちが落ち着いてから「明日は我が身」という言葉を思い出しました。自分が運転するときにはいつも注意を怠っていないだろうか、よそ見していないだろうか、まあいいかと甘く考えていないだろうか。いろいろなパターンが出てきました。どれもこれも、自分でもやってしまいそうなことばかりです。
 正直言って、いい戒めになりました。ぼんやり運転していると「いつ取り返しのつかないことになるかもしれない」というしごく当然のことを思い出させてくれたように感じています。

 それにしても、びっくりしました。視界のなかに突然車が入ってきた時の驚きはしばらく残像として頭の中に残っているはずと感じています。

 ということで。明日も素晴らしい一日になりますように。車には気をつけます。

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